気象病と自律神経

2022.06.21

皆さまこんばんは。
今回もご覧いただきありがとうございます。

東近江市佐野町にある 整体院 月の虹 です。

今日は夏至ですが、朝から梅雨らしい天気となりました。

梅雨もですが、雨が続く時期は湿気や気圧などで気分が冴えなかったり

体調もなんだか優れない…何でだろう?気のせい?

という経験をしたり、今まさにその最中に居る方がいらっしゃるかと思います。

それ、気のせいではなく「気象病」かもしれません。

という事で、梅雨や雨が多い時期に起こりやすい気象病についてご紹介します。

●気象病の原因は自律神経の乱れ
「気象病」とは、天気の変化が原因で起きる心身の不調を

表現した言葉で、天気病や天気痛とも呼ばれています。

「雨が降ると古傷が痛む」と言われるようにこれは昔からある不調ですが、

ゲリラ豪雨や本来は穏やかに進むはずの季節の移り変わりが無くなってしまったり…と

近年の異常気象により気象病を自覚する人が増え

報道機関で取り上げられたことから広く知られるようになりました。

この気象病が発症する原因には「自律神経」が大きく関わっています。

自律神経とは人が活動する時に働く『交感神経』と

休息や就寝時に働く『副交感神経』の2種類があり

内臓を動かしたり体温を調節するなど

生命活動を成り立たせるために重要な働きをしています。

天気が悪くなり気圧が下がると体はその変化に抵抗して、

交感神経が優位となりローテンションになります。

すると血圧・心拍数、脳の伝達物質などに影響を与え体の不調を引き起こします。

自覚する症状は人によってさまざまですが一番多いものは

・頭痛
・めまい
・古傷が痛む、関節痛
・気管支喘息
・気分の落ち込み
・眠くなる
・頭がぼーっとする
・やる気が起きない

などがあります。

また副交感神経優位になると、筋肉が緩むので関節の圧力が下がります。

緩むので本来は痛みが少なくなるはずですが

気圧が低下し天気が悪くなるとナゼ痛みが出てくるのかといいますと…

気圧が低下すると「ヒスタミン」という物質が増えるからです。

ヒスタミンは外部からの刺激に反応して増え、アレルギーや関節の炎症を起こしたり

血管を拡張させる作用や、血管から水分などが周囲の組織にしみ出る作用により

血圧を急低下させたりする働きをします。

例として、トレーニングや筋肉痛で筋肉がパンパンに張って「痛い」と感じますよね。

これもこのヒスタミンの作用です。

またヒスタミンは神経伝達物質としては交感神経を刺激します。

気圧の低下で、基本的に「副交感神経が優勢となりローテンション」で

あー気だるいわ~と感じているところに、ヒスタミンの作用で「交感神経を刺激する」という

逆の指令も来るため、自律神経の統合が取れない状態となってしまうのです。

さらにヒスタミンと交感神経のダブルの作用で血行が悪くなり

痛みに対処できなくなってパニックを起こす…と、このようにして天気痛は現れるのです。

●気象病になりやすい人、なりやすい季節
体の中で気圧の変化を察知するのは、耳の奥にある

「内耳(ないじ)」という部分です。

内耳は体の平衡感覚を保つ役割をしていて、乗り物酔いやめまいにも関係する場所です。

乗り物に弱い人は内耳からの影響を受けやすいので、気象病にもなりやすくなるそうです。

気象病が起こりやすい天候は

・気圧が低い時
・一日の中で雨と晴れがあるような気圧の上がり下がりが大きい時
・天気や気温が変わりやすい季節の変わり目
・低気圧が続く梅雨や台風の時期

などです。

●気象病を改善するためのポイント
気象病を予防、改善するためのポイントを紹介します。

☆日記などをつける
一番重要なのが自分の気象病を知ることです。

そのためには日記などの記録をつけるのが効果的です。

いつ、どんな症状が出たのか、痛みの強さなどを記録していきます。

例えば「雨が降る前は頭痛がする」という不調が現れる方も

雨が降る前日に痛みが出る人と、数時間前に痛くなる人など

自覚するタイミングも人それぞれ違います。

そういった事を知るために記録を1カ月ほど続けてみてください。

また記録があると病院にかかる時にもスムーズに説明できます。

☆自律神経を整える
気象病を引き起こす元となる自律神経を整えることも大切です。

それには、普段からストレスをためないようにして、規則正しい生活をすること。

特に睡眠は重要です。

就寝前にスマホやテレビ、パソコンの画面を見ていると

交感神経が刺激されてしまうので気をつけましょう。

☆耳周りと頭のツボ押し
予防や症状をやわらげるためにおすすめなのが耳周りと頭のツボ押しです。

耳のうしろにある「完骨(かんこつ)」
「頭竅陰(あたまきょういん)」
頭頂部にある「百会(ひゃくえ)」

これらのツボは頭痛やめまいの改善に良いといわれているので

耳の後ろや頭部を押したり揉んで刺激を与えます。

さらに耳周りの血流が悪いと内耳のリンパ液が滞って

めまいや頭痛を引き起こす要因となるので

血流をよくするために耳全体をマッサージしたり

耳の上下をつまんだり折りたたむようにして刺激するのも効果的です。

☆入浴も効果的
全身の血行を上げるためには、普段より少しだけ心拍数を上げた

状態を長くキープして体温を上げれば良いので入浴も効果的です。

この場合は、38℃~40℃ぐらいの湯温に20分~30分浸かり、十分に汗をかいてください。

☆天気予報をチェック
気圧の変化や天気の移り変わりを事前に知っておくことで、体調の管理や予測ができます。

また、体調が悪くなりそうだな…と思ったら、早めに薬を飲んで対処もできますし

痛みの原因がわからないという不安も解消できます。

これらのポイントを実行して、梅雨時期や季節の変わり目を乗り切りましょう☔

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